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道祖神碑
高さ85センチメートル、幅50センチメートル、材質は硬い砂岩系の自然石で、碑の中央に「道祖神」の3文字を大きく深彫りにし、行き先と両手両足でその方向を示す僧侶の姿を線刻の浅彫りにした道標です。
行き先は、碑の右上に「是より うわさわ だいご」、右下に「やま道」、左下に「是より とちはら たかぶ」、左下に「是より おふさわ」と刻字しています。
造立年代の記載はありません。伝承では、建暦2年(1212)、親鸞聖人が巡錫(じゅんしゃく)の砌、道に一夜をあかし、後難を避けるために原画を描いて立去ったものを、地元民が意を体して彫刻し、建碑したと伝えられています。本町内に見られる道標のうち、建立年代が知られるのは全て江戸時代中期以降のものであることから、本碑もおそらく江戸時代の造立になるものと推定されます。
道祖神は、悪疫防除の塞神(さいのかみ)(障神(さえのかみ))と中国の道祖(道の神)との習合で、また道陸神(どうろくじん)ともいわれ、村境や峠、辻の路傍に立ち、村人や旅人の守護、交通安全の神とされています。
本碑は、道祖神とみちしるべを併記し、僧侶が行き先を指示すという、神仏習合の形態を残す異例の道標です。
- 区分:大子町指定文化財
- 種別:有形民俗文化財
- 員数:1基
- 所在地:栃原25
- 指定年月日:昭和50年9月12日
地図を見る:道祖神碑
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