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外大野のシダレザクラ
外大野のシダレサクラは、水戸藩二代藩主徳川光圀によるお手植え、と地元での言い伝えがあります。また、植える際に、光圀公が「他所へ移植されても根付くな」という意味の和歌(そのものは伝わっていない。)を詠んだので、枝を挿し木しても根付かないとも伝えられています。光圀に因むシダレサクラとして、地域で大切にされてきたことが窺えます。
シダレサクラの開花時期は例年4月中旬ですが、その蕾の膨らみや花の咲き具合を見て、地元では古くから苗代つくりや田植えの準備を始めてきました。現在でも、農業暦に深い関わりをもつものとして、地元では広く親しまれています。
シダレサクラの樹体測定値である幹周り3.42m(胸高)と樹高約10mは、既存の県指定天然記念物であるシダレザクラ4件と比べても遜色がありません。幹に腐朽が入り年輪解析ができませんが、樹幹の太さから判断して、推定樹齢約300年というのは妥当な数値です。シダレザクラは斜面中腹に生育しており、生育地を囲むように設けられた歩道から、見上げて又は見下ろして樹冠全景が観賞できます。
種名及び特性
和名:シダレサクラ(枝垂桜)、学名:Cerasus spachiana f. spachiana(バラ科)、別名イトザクラ(糸桜)ともいいます。エドヒガン(Cerasus spachiana f.ascendens)の栽培品種です。細い枝が垂れる点でエドヒガンと区別され、その他の形質は同じです。落葉高木で、葉が展開する前に開花し、花は淡紅色の小輪一重です。
古くから全国各地で栽培されており、全国の寺社境内や庭園を中心に広く植栽されています。一般に強健で、寿命が長く、各地に樹齢数百年という老齢木が知られ、天然記念物に指定された名木も多くあります。
- 区分:茨城県指定文化財
- 種別:天然記念物
- 員数:1株
- 所在地:外大野1312
- 指定年月日:平成17年11月25日
- 推定樹齢:約300年
- 樹高:約10m
- 幹周り:3.42m(胸高)、3.65m(根元)
地図を見る:外大野のシダレザクラ
※別ウィンドウで地図が表示されます。
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- 2014年5月1日