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八溝嶺神社の梵天祭

画像:八溝嶺神社の梵天祭 

画像:八溝嶺神社の梵天祭(ぼんでん) ぼんでんは、木に金紙や銀紙を貼った長さ1.5m位の鉾を中心に、稲、干瓢(かんぴょう)、芋幹(いもがら)、餅、麻、布などで飾った御幣(ごへい)で、八溝嶺神社の例祭(旧4月17日、現在は5月3日)に奉納される祭りです。
若衆30人ほどでかつぎ、山麓から山頂まで登っていきます。朝、地区を出発し、途中このぼんでんをもみながら正午近く頂上に着きます。頂上に着くと神社の周りを3周し、拝殿前にぼんでんを納め、神官の祝詞(のりと)奏上ののち、お札が配られ、人々はぼんでんを置いて下山します。かつては、福島、栃木の各山麓の村々からもぼんでんが上がり、相当な賑わいであったといわれています。また、1年上げれば3年続けて上げる習わしであったといいますが、現在は上野宮の氏子たちが不定期で上げています。
多数の餅を付けて飾ったぼんでんは、稲の実りを表わしたものです。作神である八溝の神に稲の実りを模したぼんでんを奉納し、豊かな実りに祈りを捧げるのが、この祭りの本質でした。人々は、山上の神社にお参りし、分与されたお礼を持ち帰ります。そして、八溝の神の御守護による稲作の実りを祈って、各自の田畑にそのお礼を立てます。また、かつては秋にもこの祭りがあり、秋は収穫の感謝で、山上の神の御前で、来年の種子が分与されるという信仰でした。
ぼんでんの語源について、民俗学では、さおの先に藁や弊束などを結びつけた「ほて」から出たと考えられています。すなわち、大きな御弊のことで、神霊のよりましたまう標識でした。八溝のぼんでんは、作神を山から迎える古い信仰をよく伝えています。

 

 

  • 区分:その他の文化遺産
  • 種別:無形民俗文化財
  • 所在地:上野宮2129(八溝嶺神社)

地図を見る:八溝嶺神社の梵天祭

※別ウィンドウで地図が表示されます。

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